1947年に兵庫県の小さな村で始まった敬老会は、今年で79年になります。敬老の日の由来と、いまの日本の数字と、この長寿国家から何をつくるかを、ひとつのページにまとめました。
2026年9月21日(月)敬老の日9月15日から21日は老人週間
全国の100歳以上の高齢者の数です。前年から7,914人増え、集計が始まった1963年以来、初めて10万人を超えました9。
出典は、厚生労働省(2026年9月15日公表)、総務省統計局(統計トピックスNo.149・2026年9月20日公表)、厚生労働省 令和7年簡易生命表。番号付きの一覧は文末にあります。
敬老の日の起点は、兵庫県多可郡野間谷村(現在の多可町八千代区)です。1947年、35歳で村長に当選した門脇政夫氏が、55歳以上の村民を招いて村主催の敬老会を開きました3。
老人の日 九月十五日
老人福祉法 第5条第2項7
老人週間 同日から同月二十一日まで
100歳以上の高齢者は、老人福祉法が制定された1963年には全国で153人でした。1981年に千人、1998年に1万人、2012年に5万人を超え、2026年9月1日現在は107,677人です9。
そのうち女性は94,298人、男性は13,379人で、女性が87.6%を占めます。都道府県別の実数では東京都が8,890人で最も多く、大阪府は5,264人で4番目です。人口10万人当たりでは島根県の186.65人が最も多く、全国平均は87.51人でした10。
2025年の簡易生命表による平均寿命は、男性81.35年、女性87.33年。前年より男性は0.25年、女性は0.20年延びました。厚生労働省が入手した資料の中での国際比較では、女性は1位、男性は7位です11,12。
総務省統計局が敬老の日に合わせて公表する「統計からみた我が国の高齢者」の2026年版は、この記事の前日、9月20日に出ました。65歳以上の人口は3,624万人、総人口に占める割合は29.6%です。前年の29.4%から0.2ポイント上がり、過去最高を更新しました16。
この割合は1950年の4.9%以降、一貫して上がり続けています。1985年に10%、2005年に20%を超え、今年が29.6%。人口4000万人以上の39か国で比べると日本が最も高く、2位のイタリア(25.6%)、3位のドイツ(24.2%)を上回ります16。
年齢を区切ってみると、75歳以上は2,168万人(総人口の17.7%)、80歳以上は1,288万人(同10.5%)。男女別では男性1,571万人、女性2,054万人で、女性が483万人多くなっています16。
国立社会保障・人口問題研究所の推計では、この割合は第2次ベビーブーム期(1971年から1974年)に生まれた世代が65歳以上になる2040年に34.8%、2050年に37.1%になると見込まれています16。
同じ統計は、高齢者の就業も見ています。2025年の65歳以上の就業者は943万人。2004年以降22年連続で増え、過去最多になりました。就業者全体に占める割合は13.8%で、働く人のおよそ7人に1人が65歳以上です17。
産業別に見ると、最も多いのは「卸売業,小売業」の131万人、次が「医療,福祉」の122万人。介護と福祉の現場は、高齢者を支える場所であると同時に、高齢者が働く場所でもあります17。
祝日法は、敬老の日の趣旨を「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う。」と定めています1。起点は1947年、兵庫県野間谷村の敬老会でした3,4,8。100歳以上の人は1963年に153人、2026年9月1日現在で107,677人9。その10万人は、野間谷村で最初の敬老会が開かれた年に、すでに20歳以上でした。長寿国家日本は、その人たちが築いたものの上にあります。
EEFULホールディングス代表の森山穂貴は、その世代について、読書noteにこう書いています。
でも、あの方々は僕らよりずっと長く生きて、ずっと多くを見てきた人たちだ。戦後の日本を建て直し、家族を養い、何度も景気が沈むのを見て、それでも生活を続けてきた。僕らが本で読むことを、身体で通ってきている。思っているよりも、ずっといろんなことを知っている。敬意は気持ちの問題ではなく、介護技術の前提だと思う。教わる姿勢のない人に、いいケアはできない。
「立ち上がれなかった僕を立たせたのは、じいちゃんとばあちゃんだった」(森山穂貴 note、2026年8月17日)18
その日本に、伸びていくアジアから戻ってきた少年がいました。森山は2002年に香港で生まれ、幼少期を香港とシンガポールで過ごしています。介護の道に進んだ理由を問われ、こう答えました。
大きな理由は、幼い頃に海外で育ってきたことにさかのぼります。父が海外に駐在していて、長く暮らしたのが香港とシンガポールでした。ともに経済が急成長していた時期で、原体験として「社会は進化するのが当たり前」という感覚が植え付けられました。「未来は明るい」と若い人たちは皆思っていたように思います。
介護ポストセブン「現役東大生の起業家・森山穂貴さん(23歳)、介護業界に参入したきっかけは『牛丼を嬉しそうに食べる高齢者の笑顔』」(2026年3月6日)13
帰国後に感じた差は、別の取材でこう語られています。
幼少期を海外で過ごし、日本に帰ってきた時に、周りと自分とでは"未来"の捉え方に大きな差があると感じた。少しでもポジティブな未来から今を逆算して捉えられるような社会にしたいという思いから、帰国して東大に入り、在学中に会社を創業した
KEPPLE「EEFULホールディングス、介護業界再編に挑む M&A・統合後経営改善へ4.1億円調達」(2026年4月6日)14
伸びていく社会で「未来は明るい」が当たり前だった少年にとって、帰国した日本は、周りと自分とで未来の捉え方が大きく違う場所でした。その差が、東大進学と在学中の創業の出発点になっています。
65歳以上は3,624万人、総人口の29.6%。比べた39か国で最も高く、2040年には34.8%になる見込みです16。その一方で、65歳以上の就業者は943万人と22年連続で増えています17。敬われる世代は、いまも働く側にいます。
森山は2025年、進み続ける動機を問われてこう答えています。
「今、何をしているのか?」と聞かれたら、「日本から世界に燦然たる産業をつくっています」と答えると思います。実際に取り組んでいることは、おじいちゃんやおばあちゃんの暮らしを豊かにすることですが、その根底にあるのは、「日本に生きる人がもっと明るい未来を描ける社会にしたい」という想いです。
ベンチャー.jp「高齢社会を豊かに。介護から日本の未来を照らす」(2025年7月1日)15
先人が築いた長寿国家から、世界に冠たる産業をつくり、先人たちと同じように豊かな日本にしていけるか。敬老の日は、その問いを次の世代が引き受ける日でもあります。
敬老の日にあたり、日々の暮らしのなかで私たちと関わってくださっている皆さま、ご家族の皆さま、そして現場で向き合う職員の皆さまに、御礼を申し上げます。
私たちは、先人が築いたこの長寿国家から、介護を世界に冠たる産業にすることを目指します。日本に生きる人が今より明るい20年後を描ける社会を、先人たちがそうしたように、私たちの番でつくっていきます。
EEFULホールディングス2026年9月21日