2040年、高齢者1人を1.4人で支える国になる〜データで見る、なくならない仕事の話〜

こんにちは。EEFULホールディングス採用担当の吉川です。
先日の記事では、世界がいま日本の介護をどう見ているか、という話をしました。
今回はもう少し足元に戻って、「そもそも日本の高齢化は、これからどこまで進むのか」を、データで確認してみたいと思います。
なんとなく知っているようで、実は具体的な数字までは見たことがない。そんな方も多いのではないでしょうか。
高齢化率は、まだ上がり続ける

まず大前提から。
日本の高齢化率(65歳以上人口の割合)は、2020年時点で29.1%。これがすでに世界最高水準です。
ただし、ここで止まりません。推計では2030年に31.6%、2040年には36.1%、2050年には38.8%まで上昇が続きます。
つまり2040年には、日本人のおよそ3人に1人以上が65歳以上になる。もう少し先まで見れば、人口のおよそ4割弱がその年齢層になる社会です。
これは景気や政策で上下する数字ではありません。すでに生まれている人たちが、そのまま年を重ねていく確定した未来です。
海外と比べても、この水準がどれだけ突出しているかがわかります。2020年時点の高齢化率は、ドイツ21.7%、フランス20.8%、スウェーデン20.3%、イギリス18.7%、アメリカ16.6%。お隣の韓国でも15.8%です。日本はそれらを大きく引き離しています。
「一人暮らしの高齢者」が、この60年で10倍に増える

高齢化率という大きな数字の裏側で、もうひとつ見逃せない変化があります。
65歳以上の一人暮らし世帯の数です。
1980年には88万人でした。それが2020年には671万人。2030年には796万人、2040年には896万人にまで増えると見込まれています。
1980年から2040年までの60年間でおよそ10倍、2000年(303万人)からの20年間だけを見ても2倍以上という増え方です。
かつて高齢者は、家族によって支えられているのが当たり前でした。ですが、いまはその前提そのものが変化しています。
一人暮らしが増えるということは、日常的な見守りやちょっとした異変に気づく人が、家族から地域や事業所に移っていくということです。訪問介護・訪問看護・デイサービスといった「日常に伴走する」サービスの役割は、これからますます重くなっていきます。
「高齢化に罪はない。問題は少子化との掛け合わせ」

代表の森山が繰り返し強調している視点があります。
高齢化そのものは、医療や経済発展によって寿命が延びてきた証です。それ自体は、責められるべきものではありません。
問題なのは、「少子化×高齢化」というマリアージュだ、という指摘です。
出生数は年々減り続けています。2023年には72.7万人と過去最低を記録し、前年比でおよそ6%の減少でした。団塊ジュニア世代が一斉に70歳を超える2042年には、日本の人口動態がひとつの転換点を迎えるとされています。
支える側の人数が減り、支えられる側の人数が増える。この掛け算が、社会保障の設計を根本から揺さぶっています。
社会保障給付費は、2040年に190兆円規模へ

数字はここでも雄弁です。
社会保障給付費は、2025年度に約140.4兆円(GDP比21.7〜21.8%)。これが2040年度には約188.5〜190.3兆円(GDP比23.8〜24.1%)まで膨らむと試算されています。
内訳を見ると、年金と医療がボリュームゾーンであることは変わりませんが、介護費もその一角を占め続けます。財源の半分は保険料、残り半分は公費(税や国債発行)でまかなわれているのが現状です。
そして、この負担を実際に背負うのは現役世代です。
高齢者1人を支える現役世代(生産年齢人口)の人数は、1960年には11.2人でした。それが2014年には2.4人に。2040年には1.4人、2060年には1.3人になると推計されています。
かつて「胴上げ型」と呼ばれていた社会は、すでに「騎馬戦型」を経て、「肩車型」に近づいています。
だからこそ、この産業は「縮まない」

ここまでの数字を並べると、正直、重たい話に見えるかもしれません。
ただ、視点を変えると、これは介護という産業にとって、極めて珍しい確約でもあります。
多くの産業は、需要の増減を市場や技術の変化に左右されます。ですが介護の場合、需要を決めているのは「すでに生まれて、生きている人の数」です。景気後退が来ても、新しい競合技術が登場しても、この需要そのものが消えることはありません。
しかも、その需要はこれから確実に増えていきます。2040年に向けて、高齢者数はまだ増加局面にあり、支える側の絶対数は減っていく。
つまり、「なくなる仕事」を心配するフェーズはとうに終わっていて、「増え続ける仕事を、どう支えるか」を考えるフェーズに入っているということです。
長期でキャリアを築くうえで、この産業に早くから関わっておく意味は、この一点だけでも十分にあると思っています。
ここからが、EEFULの話です

さて。ここまでお伝えしたのは、日本社会が避けようのない「構造」の話でした。
支える側が1.4人になる社会で、いまのやり方をそのまま続けていては、現場も財政も持ちません。
だからこそ私たちは、現場を運営するだけでなく、その構造そのものに手を入れる事業に取り組んでいます。
① 事業承継プラットフォーム(succession.eeful-hd.com)
後継者不足に悩む介護事業所の経営承継を支援しています。単独では抱えきれなかった採用コスト・事務負担・資金繰りを共通基盤に載せることで、限られた人手でも現場を維持できる体制をつくります。
② SaaS・BPO領域
請求・労務・購買といった間接業務を、テクノロジーとオペレーションの力で引き受けます。支える側の絶対数が減っていく以上、1人あたりの生産性を上げる仕組みが不可欠です。
③ 介護事業の運営
大阪・堺エリアで20施設以上を運営し、訪問看護・訪問介護・通所介護・障害福祉など、地域の暮らしを支えています。2026年10月には東京・港区芝浦にも新拠点を開設予定です。
現場を持ちながら、現場を支えるプラットフォームもつくる。この両輪だからこそ、机上の空論ではない仕組みを設計できると思っています。
「減らない需要」に、長期で向き合う仲間を探しています

高齢化率も、支え手の減少も、これから数十年単位で続いていく変化です。
短期的なトレンドではなく、確定した未来に対して事業をつくる。そういう仕事に興味がある方に、ぜひ知っていただきたいと思っています。
介護事業所のM&A・PMI(買収後の統合)を牽引したい方
AI・ソフトウェア開発で、介護業界の情報基盤をゼロからつくりたい方
SaaS・BPOで、業界の生産性そのものを変えたい方
採用広報・SNS・コンテンツで、業界のイメージを変えたい方
「なくならない仕事」に、長期で人生を賭ける。そう考えたときに、少しでも気になったら、ぜひ気軽に話を聞きに来てください!
📖 今回お伝えした高齢化・人口動態のデータについては、代表・森山穂貴の著書『未来をつくる介護 ── 高齢化時代の新しいライフスタイル開発』(クロスメディア・パブリッシング)でさらに詳しく書かれています。よろしければ、あわせてご覧ください。

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