なぜ東大生が介護業界に飛び込んだのか

なぜ東大生が介護業界に飛び込んだのか

こんにちは。EEFULホールディングス採用担当の吉川です。

「なぜ、東大生が介護の会社を?」

当社の代表・森山穂貴は、この質問をよく受けます。

マッキンゼー、ゴールドマン・サックス、三井物産、財務省───。
同級生たちが名だたる企業や官庁に進む中、森山が選んだのは「介護」でした。

今日は、森山がどうして介護の世界に入ったのか。その原点をお伝えします。


シンガポールで過ごした少年時代

森山は2002年、香港で生まれました。父は日本のメガバンクの海外駐在員でした。

4歳で日本に帰国し、小学2年生で今度はシンガポールへ。マリーナベイサンズが開業し、世界中から金融マンが集まるあの街で、7年間を過ごしました。

急速に発展するアジアを間近で見て育った森山には、ひとつの疑問がありました。

「シンガポールと同じくらいの面積の東京23区が、なぜ同じようにいかないんだろう」

日本に帰国して東大に入った後も、この問いはずっと頭の中にありました。


20歳の誕生日に起きたこと

大学3年生になり、就職活動が始まります。

同級生の多くがコンサルや金融を目指す中、森山も同じように「安定」を求めていました。華やかで、素晴らしい企業ばかり。就職先には困らない。そう思っていました。

2022年7月8日。安倍元首相が銃撃されるというニュースが走ります。

翌日、7月9日は森山の20歳の誕生日でした。

特別大きな思い入れがあったわけではありません。ただ、この出来事をきっかけに、森山は自分自身に問いかけるようになりました。

「自分にしかできないことは何だろう」
「同級生と同じ道を歩くことが、本当に自分の人生なのか」

答えはすぐには出ませんでした。


400人の高齢者と、吉野家の牛丼

転機は、意外な場所で訪れました。

森山の祖母は、長年にわたって介護事業に携わってきました。ある日、祖母のつながりで、高齢者向けイベントのお手伝いをすることになります。

そこで目にしたのは、大手牛丼チェーンの吉野家が高齢者向けに開発した牛丼の試食会。

吉野家さんとのコラボイベント

400人ほどの高齢者と介護職員が集まっていました。普段はパーキンソン病などの影響で食事を完食できない方も多い中、みるみるうちにお箸が進んでいきます。

「つゆだく!」と嬉しそうに注文の声を上げる方。普段はなかなか食べてくれないという方が、完食して笑顔を見せている。

すごい活気でした!!

森山はその光景を見て、人生で初めて「純粋な幸福」というものに触れた気がしたそうです。

食べることすら難しい方が、誰かの工夫によって笑顔になれる。その瞬間に立ち会えること自体が、とてつもなく価値のある仕事だと感じました。


ゼロからのスタート

デイサービスにお邪魔してレクリエーション


とはいえ、介護の道に進むのは簡単ではありませんでした。

資格もない。知識もない。業界のことは何も知らない。

周囲の反応も厳しいものでした。「なぜ東大生が介護を」と言われるばかりで、介護の現場に立つことの意味を理解してもらうのには時間がかかりました。

それでも森山は、一歩を踏み出します。

介護の現場を知るために、まず自分の目で見て、耳で聞いて、手で触れることから始めました。高齢者の方と食卓を囲み、介護職員の方と話し、少しずつこの業界のことを学んでいきました。

そこで気づいたのは、介護という仕事が「世間のイメージ」とは全く違うということでした。

目の前の一人ひとりに向き合い、その人の暮らしを支える。それは、どんな仕事よりも人間の本質に近い仕事だと感じたのです。


介護を「世界に誇れる産業」に

2023年、森山は株式会社emome(現・EEFULホールディングス)を設立しました。

イーロン・マスクが「何か変わらなければ日本は消滅してしまう」と発言したことがありました。出生率の低下、高齢化の加速──。日本の未来を悲観的に語る声は少なくありません。

でも森山は、違う見方をしています。

日本は世界で最も早く高齢化が進んだ国です。それは「課題先進国」であると同時に、「解決先進国」になれるということ。

先進諸国では高齢化への対応が始まったばかりですが、日本はすでに何十年もの経験があります。その知見やノウハウは、これから高齢化を迎える世界中の国にとって、大きな価値を持つはずです。

介護を、日本から世界に誇れる産業にしたい。

その想いが、EEFULの原点です。


今、この会社で働く意味

現在EEFULホールディングスのグループでは、大阪・堺エリアで20施設以上の介護事業を運営しています。訪問看護、訪問介護、デイサービス、障害福祉、グループホーム、福祉輸送と、地域の暮らしを幅広く支えています。

そして2026年7月には、東京・港区芝浦に新たな拠点を開設予定です。

「介護の未来をつくる」──それは、特別な誰かにしかできないことではありません。

目の前の一人の高齢者の暮らしを支えること。その積み重ねが、やがて社会を変えていく。

そう信じて、私たちは仲間を探しています。


もっと詳しく知りたい方へ ── 書籍のご紹介

今回の記事でお伝えした代表・森山穂貴の原体験や、介護業界の現状と未来については、著書でさらに詳しく書かれています。

『未来をつくる介護 ── 高齢化時代の新しいライフスタイル開発』
森山穂貴 著 / クロスメディア・パブリッシング

日本の高齢化の「課題」と「可能性」の両面を、現場のリアルと社会構造のデータから描いた一冊です。介護の仕事に興味がある方にも、業界のことを知りたい方にも、おすすめです。

▼ Amazonで見る
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