「きつい・汚い・給料安い」は本当か? 数字で見る介護のリアル

こんにちは。EEFULホールディングス採用担当の吉川です。
「介護って、大変なんでしょ?」
介護の仕事に少しでも興味を持った方が、最初にぶつかる壁。それは、世の中にあふれるネガティブなイメージかもしれません。
「人手不足」「給料が低い」「きつい」——。
もちろん、業界として向き合うべき点はあります。ただ、なかでも「きつい」のイメージについては、世間の先入観が先行している面も少なくないんです。実態は、思っているほど一面的な話ではありません。
でも、それだけでこの仕事を判断するのは、もったいないと思うんですよね。
今日は、データと現場の声の両面から、介護のリアルをお伝えします。
まずは「数字」を正直に見てみる

よく言われる課題を、数字で確認してみましょう。
人手不足は深刻です。
厚生労働省によると、2040年度には約280万人の介護職員が必要とされています。しかし2023年時点では約213万人にとどまり、およそ57万人が不足する見込みです。しかも2023年は近年でははじめて職員数が前年を下回り、▲2.9万人の純減を記録しました。
給与についても見てみましょう。
全産業の一般労働者の平均月給は約34万3,000円(令和4年度)。一方、常勤の福祉施設介護員の平均月給は約29万3,000円。その差は約5万円です。
離職率も低くはないのが現状です。
賃金の低さや、若い人の不足、出産・育児との両立の難しさなどが離職につながっています。女性比率は約7割で、平均年齢は50歳を超えています。
ここまで読むと、「やっぱり大変なんじゃないか」と思われるかもしれません。
でも、ここからが大事なんです。
一方で、介護は「14兆円超の成長市場」

日本の介護保険制度は2000年に始まり、25年が経ちました。
この間に何が起きたか。
介護保険の総費用は、当初の3.6兆円から、2025年度予算ベースで約14.2兆円にまで拡大しました。25年でおよそ4倍です。
さらに、2040年には人口の35%が65歳以上になると予測されています。市場はこれからも拡大し続けます。
つまり介護は「衰退産業」ではなく、需要が伸び続ける数少ない成長産業なんです。
「意外に悪くない」という現場の声

数字だけでは見えないものがあります。
実際に介護の現場で働いている人たちに話を聞くと、世間のイメージとはかなり違う声が返ってくるんです。
「暗い、仕事も苦しい、そんなイメージをお持ちの方も多いと思います。でも実際に足を踏み入れてみると、笑い声が聞こえてくるんですよ」
介護施設を訪れると、高齢者と職員が思い出話に花を咲かせていたり、みんなでゲームを楽しんでいたりする光景に出会います。
「事務室にいたかと思えば、次はフロアに出ている。書類を抱えながらも、利用者さんとの会話を大切にしている。デスクワーク中心の仕事とはまったく違うんです」
介護の業務の多くは、高齢者とのコミュニケーションです。書類やパソコンに向かう時間もありますが、仕事の中心はあくまで「人と向き合うこと」。ここが、外から見たイメージとの一番大きな違いだと感じています。
「目の前の人の役に立っている」という実感

介護現場で働く人たちが口を揃えて言うことがあります。
それは、**「自分がいることで、誰かの役に立てている」**という実感です。
ある職員はこう話してくれました。
「朝、利用者さんが『おはよう、今日もよろしくね』と笑ってくださると、不思議と疲れが消えるんです。人の暮らしに寄り添える仕事なんだなって、改めて感じます」
別の職員は、外出支援のエピソードをこう語ってくれました。
「『介護を受けている人=元気がない人』と想像する方は多いと思います。でも現場に立つと、そのイメージは一変します。笑顔で外出を楽しみ、自分の足で歩き、職員と冗談を交わす。このギャップにこそ、介護の面白さがあるんですよね」
温泉旅行に出かけた高齢者が、「昔は家族と来たけど、今度はみんなと来られた」と嬉しそうに話す。普段は食事量が少ない方が、外食の日にお寿司を前にして「今日は全部食べられたよ」と誇らしげに笑う。
こういう瞬間の積み重ねが、介護の仕事にはあります。
経済合理性が動かす、介護業界の「3つの潮流」
ここまで読んで、こう思った方もいるかもしれません。
「課題は山積み、現場には課題のリアルもある——なのに『成長産業』と言われても、ピンとこないな」と。
実は介護業界はいま、その構造そのものが大きく変わろうとしています。
当社代表・森山穂貴の著書『未来をつくる介護』では、経済合理性が突き動かす「3つの潮流」が紹介されています。
① ケアマネジャー制度の変革と紹介モデルの刷新
利用者の希望と状態をていねいに評価し、最適なケアプランを提案する役割を担うケアマネジャー。しかし制度疲労や紹介待ちの長期化、書類業務の膨張で、本来の「司令塔」機能が揺らいでいます。データとテクノロジーを活かした新しい紹介・マッチングモデルが、ここに切り込み始めています。
② バックオフィス統合とM&Aによる規模メリット
介護事業所の平均営業利益率は3%台。請求・労務・購買といった間接業務を共通基盤に載せれば、現場改善や職員処遇に資金を回せる構造に変えられます。SaaS導入とM&Aによる経営統合は、業界全体の生産性を底上げする動きとして加速しています。
③ 自費サービス拡大と"動詞の介護"への進化
「排泄や入浴を手伝う"名詞の介護"から、高齢者の暮らし全体をデザインする"動詞の介護"へ」。経済産業省の推計では、保険外サービス市場は2030年に3兆円規模になると見込まれています。介護は"高齢者産業"へと姿を変えつつあります。
EEFULホールディングスは、この変化のど真ん中にいます
私たちEEFULホールディングスは、まさにこの3つの潮流のど真ん中で事業を進めています。
事業承継プラットフォーム(succession.eeful-hd.com)では、後継者不足に悩む介護事業所のM&A・経営承継を支援しています。「介護を、報われる仕事にする」ためには、事業所が継続的に成長していける経営基盤が欠かせません。バックオフィスを統合し、規模メリットを活かして職員の処遇を改善していく——その仕組みづくりを進めています。
さらに今後は、SaaS・BPO領域にも事業を広げていく予定です。介護事業所が「現場のケア」に集中できるよう、間接業務をテクノロジーで支える側に立ちます。
グループとしては、大阪・堺エリアで20施設以上の介護事業を運営し、訪問看護・訪問介護・通所介護・障害福祉など、地域の暮らしを支える現場を持っています。2026年7月には東京・港区芝浦にも新拠点を開設予定です。現場と、現場を支えるプラットフォーム——その両輪で、介護業界の構造を変えにいきます。
「報われる介護」をつくる仲間を募集しています

「きつい・汚い・給料安い」——そのすべてが嘘だとは言いません。
でも、業界はいま大きく変わろうとしています。データが整い、経営が統合され、現場が"報われる"構造に近づき始めています。
EEFULホールディングスは、この変革をリードする側で働く仲間を探しています。
介護事業所のM&A・経営承継に関わりたい方
SaaS・BPOで介護業界の生産性を変えたい方
経営企画・財務・人事として、急成長中のHDをリードしたい方
介護現場のオペレーションを設計・改善したい方
日本は「課題先進国」であると同時に、「解決先進国」になれる国です。世界に冠たる介護産業を、ここから一緒につくっていきましょう。
ちょっとでも気になったら、ぜひ気軽に話を聞きに来てください!
もっと詳しく知りたい方へ ── 書籍のご紹介
今回の記事でお伝えした介護業界のリアルや、業界を動かす「3つの潮流」については、代表・森山穂貴の著書でさらに詳しく書かれています。

『未来をつくる介護 ── 高齢化時代の新しいライフスタイル開発』森山穂貴 著 / クロスメディア・パブリッシング
日本の高齢化の「課題」と「可能性」の両面を、現場のリアルと社会構造のデータから描いた一冊です。介護の仕事に興味がある方にも、業界のことを知りたい方にも、おすすめです。
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